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遺産分割協議がまとまらないとき|足利市、佐野市の司法書士事務所

  • 執筆者の写真: 亀山英明
    亀山英明
  • 7月18日
  • 読了時間: 5分

相続が発生すると、相続人全員で「遺産分割協議」を行い、誰がどの財産を取得するのかを決める必要があります。しかし実際には、相続人同士の意見が合わず、遺産分割協議がまとまらないケースは少なくありません。相続人の意見が対立していたり、不動産の分け方で揉めている、相続人の一人が話し合いに応じないなど。このような状況では、相続手続きが進まず、不動産の名義変更や預金の解約もできなくなります。


この記事では、遺産分割協議がまとまらないときの原因、具体的な対処法、家庭裁判所の手続きまで解説します。



遺産分割協議とは

遺産分割協議とは、相続人全員で話し合いを行い、亡くなった方の財産をどのように分けるか決める手続きです。遺産分割協議では、不動産(土地・建物)、預貯金、株式・投資信託、自動車、現金、貴金属のような財産が対象となります。そして話し合いがまとまると、遺産分割協議書を作成し、相続人全員が署名押印します。この書類がないと、相続登記(不動産の名義変更)や銀行口座の解約、株式の名義変更の手続きが進みません。つまり、遺産分割協議がまとまらないと相続手続きが止まってしまうのです(関連記事:遺産分割協議)



遺産分割協議がまとまらない主な原因

遺産分割協議がまとまらない理由には、いくつかの典型的なパターンがあります。



不動産の分け方で揉める

不動産は現金のように簡単に分けられないため、誰が家を相続するのか、または売却するのか、共有にするのかで意見が対立することがあります。


相続人同士の関係が悪い

兄弟姉妹の関係が良くない場合、話し合いが進まないことがあります。以前から仲が悪かったり、親の介護負担に不満がある、一部の相続人だけ親と同居していた等の理由から、感情的な問題が絡むと、協議が長引くことがあります。


一部の相続人が協議に参加しない

相続人の中に、連絡が取れない人がいたり、話し合いに応じない、遺産分割協議書に署名しないという人がいると、協議が成立しません。遺産分割協議は 相続人全員の同意が必要だからです。


財産の内容が不明

被相続人の財産がはっきりしない場合も、協議が進みません。例えば、隠れた預金があるのではないか、不動産の評価額がわからない、借金があるかもしれないなど。このような不安があると、相続人は簡単に合意できません。



遺産分割協議がまとまらない場合の対処法

遺産分割協議がまとまらない場合、次のような方法で解決を目指します。


  • 相続財産を正確に調査する

まず重要なのは、相続財産をすべて把握することです。調査する財産の例としては、不動産、預金口座、株式、保険、借金など財産が明確になることで、話し合いが進みやすくなります。


  • 不動産の評価額を確認する

不動産の価値がわからないと、遺産分割は難しくなります。そのため固定資産税評価額を調べたり、不動産査定、不動産鑑定などにより価値を調査します。客観的な評価額を出すことで、相続人の納得を得やすくなります。


  • 専門家に相談する

話し合いが進まない場合、専門家に相談することが有効です。相談先として考えられるのは、弁護士や司法書士、税理士が考えられ専門家が入ることで、冷静な話し合いができるようになります。


  • 家庭裁判所の遺産分割調停

話し合いで解決できない場合は、家庭裁判所の手続きを利用します。これを遺産分割調停 といいます。調停では調停委員が間に入り、相続人の意見を調整します。費用は比較的安く、数千円程度で申し立てできます。


  • 遺産分割審判

調停でも解決できない場合、裁判所が最終的に判断します。これを 遺産分割審判 といいます。審判では、法律や財産状況、相続人の事情などを考慮して、裁判所が分割方法を決めます。審判の結果は 強制力があります。



遺産分割協議がまとまらないと起こる問題

遺産分割が決まらないまま放置すると、不動産の名義変更ができません。遺産分割協議が成立しないと 相続登記ができません。2024年からは相続登記が義務化されているため注意が必要です。また、銀行口座が凍結されたままとなります。被相続人の銀行口座は死亡すると凍結されます。遺産分割協議が終わらないと、預金を引き出せない、解約できないという状態が続きます。そして、相続人が増えてしまう可能性もあります。時間が経つと、相続人が亡くなり相続人の相続人が新たに登場します。こうなると手続きはさらに複雑になります(関連記事:遺産分割協議がまとまらない場合)



遺産分割協議をスムーズに進めるポイント

相続トラブルを防ぐためには、財産を正確に把握したり相続人全員に情報を共有する、感情的な対立を避ける、専門家を活用するといった方法が考えられます。早い段階で専門家に相談することで、トラブルを未然に防ぐことができます。遺産分割協議がまとまらない場合でも、司法書士は相続人調査(戸籍収集)や相続財産調査、遺産分割協議書作成、相続登記、相続手続きのアドバイスをすることが可能です。相続問題は放置すると手続きが複雑になります。早めに専門家へ相談することが、円満な解決につながります。



まとめ

遺産分割協議がまとまらない場合は、次の方法で解決を目指します。

  1. 相続財産を調査する

  2. 不動産の評価額を確認する

  3. 専門家へ相談する

  4. 家庭裁判所の調停

  5. 遺産分割審判

相続トラブルは珍しいものではありませんが、適切な手続きを行うことで解決することが可能です。相続手続きや遺産分割でお困りの方は、司法書士などの専門家へ相談することをおすすめします。

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