遺産分割協議書の書き方|足利市、佐野市の司法書士事務所
- 亀山英明

- 4月11日
- 読了時間: 4分
相続が発生すると、相続人全員で遺産の分け方を決める必要があります。その際に作成する重要な書類が遺産分割協議書です。遺産分割協議書は、不動産の名義変更(相続登記)や銀行口座の解約・名義変更など、多くの相続手続きで必要になります。しかし、遺産分割協議書の書き方が分からなかったり、手書きでもよいのか、または、どこまで詳しく書けばよいのか、不動産の書き方が分からない…このような疑問を持つ方も多いでしょう。
この記事では、遺産分割協議書の書き方を詳しく解説します。実際の記載例や注意点も紹介しますので、相続手続きを進める際の参考にしてください。
遺産分割協議書とは
遺産分割協議書とは、相続人全員で話し合って決めた遺産の分け方を文書にしたものです。被相続人(亡くなった方)の財産は、法律上は相続人全員の共有状態になります。そのため、誰がどの財産を取得するかを決める必要があります。この話し合いを遺産分割協議といい、その内容を記録した書類が遺産分割協議書です。遺産分割協議書は主に次の手続きで必要になります。
不動産の相続登記
銀行口座の解約・名義変更
自動車の名義変更
相続税申告
遺産分割協議書がないと、これらの手続きを進めることができない場合があります。
遺産分割協議書を作成する前にやること
遺産分割協議書を作成する前に、次の3つを確認する必要があります。
①相続人を確定する
まずは、誰が相続人なのかを確定することが重要です。そのためには、被相続人の出生から死亡までの戸籍と相続人の戸籍を収集し、これにより、法律上の相続人を確定します。相続人が1人でも漏れていると、遺産分割協議は無効になる可能性があります。
②遺産の内容を確認する
次に、被相続人の財産を調査します。主な財産はとしては、不動産(土地や建物)、金融資産(銀行預金や定期預金、株式、投資信託など)、その他(自動車や貴金属)また、借金(負債)。財産を調査し、財産目録を作成することが重要です。
③相続人全員で話し合う
遺産分割は、相続人全員の合意が必要です。一人でも反対している場合は、遺産分割協議は成立しません。話し合いの結果を文書にまとめたものが遺産分割協議書になります。
遺産分割協議書の書き方
遺産分割協議書には決まった書式はありませんが、一般的には次の内容を記載します(関連記事:遺産分割協議書の記載例)。
①タイトル
まず文書のタイトルを書きます。(例:遺産分割協議書)
②被相続人の情報
亡くなった方の情報を記載します。
「記載例」
被相続人 山田太郎
生年月日 昭和20年1月1日
死亡日 令和6年1月1日
最後の住所 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番
③遺産の分割内容
誰がどの財産を取得するかを具体的に書きます。
「記載例」相続人 山田花子は、次の不動産を取得する。
土地
所在 〇〇市〇〇町
地番 〇番
地目 宅地
地積 100.00㎡
建物
所在 〇〇市〇〇町〇番地
家屋番号 〇番
種類 居宅
構造 木造瓦葺2階建
床面積 1階50㎡ 2階40㎡
相続人 山田次郎は、次の預貯金を取得する。
〇〇銀行〇〇支店
普通預金
口座番号 1234567
相続人 山田次郎は、被相続人名義の自動車を取得する。
④清算条項
最後に次の文言を入れることが多いです。「記載例」後日判明した遺産は、相続人 山田花子が取得するものとする。
⑤日付
令和〇年〇月〇日
⑥相続人の署名・押印
相続人全員が署名押印します。印鑑証明書の添付が必要です。
遺産分割協議書作成の注意点
遺産分割協議書を作成する際は、相続人全員の署名押印が必要になりますし、1人でも署名がない場合は無効になる可能性があります。また、実印を使用する必要があります。そして、財産は正確に記載しましょう。特に不動産は登記事項証明書通りに記載するようにしてください。
遺産分割協議書は手書きでもいい?
遺産分割協議書は手書きでもパソコンでも問題ありません。一般的にはパソコンで作成することが多いです。重要なのは、内容が明確であり、相続人全員の署名押印があるということです(関連記事:遺産分割協議書は手書きでもいい?)
遺産分割協議書が必要になる主な手続き
遺産分割協議書は次のような相続手続きで使用されます。
不動産の相続登記(名義変更)
銀行
預金解約・名義変更
証券会社
株式の名義変更
自動車
名義変更
相続手続きを進める上で、非常に重要な書類です。
遺産分割協議書の作成は専門家に相談するのがおすすめ
遺産分割協議書は自分で作成することも可能ですが、不動産の記載ミスであったり、相続人の漏れ、銀行手続きが進まないなどの問題が生じる可能性があります。司法書士に依頼すると、相続人調査や戸籍収集、遺産分割協議書作成、相続登記までまとめてサポートすることが可能です。
まとめ
遺産分割協議書は、相続手続きにおいて非常に重要な書類です。作成する際は「相続人を正確に確認する」「財産を正確に記載する」「相続人全員が署名押印する」ことが重要です。不動産の相続登記や銀行手続きなど、遺産分割協議書が必要になる場面は多くあります。書き方に不安がある場合は、当事務所にお気軽にご相談ください。


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